それでも恋するバルセロナ(2008年、米) ―8.0点。旅への誘い、それで冒険は始まるか

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それでも恋するバルセロナ(2008年)
監督・脚本 ウディ・アレン
主演 ハビエル・バルデム、レベッカ・ホール、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン

【点数】
★★★★★★★★☆☆ / 8.0点

2009年の7月1日(水)の話。この日は映画が千円だった。

一日が付く日は映画が誰でも千円で見れる。ハッピーな想いで僕は、ウディ・アレン監督&脚本の『それでも恋するバルセロナ』(08年)を見るべく、渋谷のル・シネマに向かったのだが…。

「本日の上映は大変申し訳ありませんが満席となりました。上映券はお買い求め頂けません」だって。なぜだー、ふざけやがってこの野郎。そんなに人気の映画だったけ。ペネロペがアカデミー助演女優賞を獲ったからか。いや違う、今日は映画が千円だからか。

時刻はPM七時半。最終上映だったから、もう渋谷での上映はない。他の映画を見ようかと考えたが、執着心が強く行動力のある僕は、この映画を見ないと気がすまなくなった。体は自然とJR山手線へ向かい、新宿三丁目のピカデリーへ。しかし、ここも案の定、大混雑。この映画の空席は「△」マーク=空席わずか。僕は祈り、並んだ。そして、なんと奇跡的に最後の一席(一番前の一番左の不人気席)を取ることに成功。よっしゃー!いやー、デートで行かなくてよかったぜ。

そのような苦難を経て映画が始まった。なるほど、婚約中の現実主義者(レベッカ・ホール)と刺激を求める自由人(スカーレット・ヨハソン)が爽快なスペイン音楽と共にバルセロナへ旅立ち、遊び人芸術家(ハビエル・バルデム)とOne Night Loveしたり、前妻の気性の荒い芸術家(ペネロペ・クルス)と3Pしたりと、四角関係的な愛憎劇を繰り広げる。不倫や浮気なんて上等だと言う様に。

「人生とは無意味で退屈、苦悩だ、だから、三人でセックスしよう」と、ウィットで哲学的な口説きでやりたい放題。日活ポルノか。なんてひどい作品だ。というより監督の妄想なんじゃないかと思うほど。

しかし、この女性たちの表情はとても清々しい。3人それぞれ違った魅力を秘め、輝いている。ペドロ・アルモドバルの『ボルベール』(06年)でもゴージャスだが強気でプライドが高く、鬼気迫る演技を見せたペネロペは今作でも圧巻の狂演を見せてくれたしね。

きっと、最後の一席でこの映画を見たことは運命だ。そうだ、僕も自分探しの旅に出てやりたい放題だ。

妄想的冒険へ誘う、素敵なファンタジーだったよ。

Written by Kojiroh

※引用:一日千円、『それでも恋するバルセロナ』を巡る冒険|世界の始まりとハードボイルド

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