デッド・オア・アライブ 犯罪者(1999年、日本) ―7.0点。衝撃、というより唖然のクライマックス

DEAD OR ALIVE デッド オア アライブ 犯罪者 [DVD]
角川エンタテインメント (2008-02-06)
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『デッド・オア・アライブ 犯罪者』(1999年、日本)
監督: 三池崇史
脚本: 龍一朗
撮影: 山本英夫
音楽 :遠藤浩二
出演: 哀川翔、竹内力、石橋蓮司、杉田かおる、小沢仁志

【点数】
★★★★★★★☆☆☆ / 7.0点

夜、クラブ、ヤクザ、犯罪、怪しいネオンがチラつく新宿歌舞伎町。

オープニングからアドレナリンMAXのボルテージ。激しいカットと刺激的な映像感覚で三池崇史ワールドがぶっ飛んで来る。映画的とは言いがたい、PV的ともゲーム的とも言える、何か一つ歪んだ視点で、変態チックで暴力的もあるが、それがクールで、ときどきユーモラス。三池監督は本当にいつも不思議な世界を見せてくれる。

さて、そんな冒頭から高いテンションで始まる本作『Dead or Alive 犯罪者』であるが、Vシネやヤクザ映画の二大スターである哀川翔と竹内力のガチンコ勝負のために作られたとも言える映画だ。石橋蓮司や寺島進、杉田かおるなど、脇もしっかり固めて、彼ら二人の勝負を盛り上げる。

あらすじとしては、新宿署の刑事、城島(哀川翔)が、歌舞伎町で起きた中国人マフィアとヤクザの抗争事件と現金強奪事件を追って行き、龍(竹内力)と呼ばれる中国残留孤児三世に至ってゆく。

オープニングを序章として、着実なストーリーラインで物語が展開されてゆく。ヤクザや暴力的な警官を描く達人・三池監督と、哀川、竹内、寺島、石橋など極道を演じる達人がコラボしているだけあって、本作の緊張感や貫禄ある演技は見所の一つだ。

派手なアクションや暴力シーンにも、三池監督流な、痛々しいのだけれどどこか可笑しさがある。そして、じわじわの独自の世界へ引き込んでゆく。

しかし、そんなある種の王道な展開で観客にストーリーを見せてきたこのDOAの世界を、1時間半ほどの映像によって、主人公に感情移入できるようになったようやく最後の瞬間、ラストシーンへ至るときに、全てが破壊される。衝撃というより破壊、そして「唖然」だ。

私は本当に開いた口が塞がらなかった。こんな映画は初めてだった。

本作のオチをばらしたくてしょうがない衝動に襲われるが、これは作品を見る以外では口外してはいけない。そう思うほどまでに、この結末を最後に持ってくる勇気、圧倒的挑戦心には感嘆である。

三池崇史は映画の常識、いや、決して壊してはいけない常識を、このラストシーンによって徹底的に破壊してしまった。

今でも思う。
果たしてこれは、映画なのだろうか。

(Written by kojiroh)

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