『密告・者』(2010年、香港) ―6.0点。イヌ、女、警察、三つ巴の香港ノワール


『密告者』(2010年、香港) 112min
監督:ダンテ・ラム
出演:ニコラス・ツェー、ニック・チョン、グイ・ルンメイ、リウ・カイチー、ミャオ・プー、ルー・イー
【点数】
★★★★★★☆☆☆☆ / 6.0点
※リアルタイム映画評

新宿武蔵野館にてポスターに負けて見に行ってしまった作品。そう、ジョニー・トー作品など、香港マフィアのハードボイルドな犯罪アクション映画、いわゆる香港ノワールマニアの私は、この手の香港映画がツボなのである。

そして過去まれに見るほどポスターがカッコよかったので、これは名作に違いないと思い、早速足を運んだ。

さて結論、『インファナル・アフェア』と『ワンナイト・イン・モンコック』の中間のような作品だった。

あらすじは、香港警察気鋭の捜査官ドン(ニック・チョン)は、ドンは密告者を使って捜査をすることに深い罪の意識を背負いながらも、台湾から帰ってきた凶悪犯罪者の動向を探る。新たな密告者として出所したばかりの青年サイグァイ(ニコラス・ツェー)に接近。新しいパートナーとして宝石強盗を企む組織に潜入させるのだが…。

王道の香港ノワールのストーリーであるが、ダンテ・ラム監督の臨場感があり、重厚かつ適度に軽いタッチの演出はなかなか見ものであった。


ティムサーチョイなど香港の町で派手な逃走劇を繰る広げる主演の二人の姿は臨場感がある。ニコラス・ツェーとグイ・ルンメイの顔ぶれが名コンビである。とっくみあいのアクションシーンは泥臭さがありつつも、学校の中で激しく戦うシーンは迫力がある。


本作は密告者側だけでなく、それを利用する警察官の良心にも触れている点がみどころ。ジョニートー作品でもおなじみのニック・チョンが演じる警察官の視点が多数出てくる。

がしかし、なにやら両方の視点を中途半端に出しすぎている感がある。いいとこどりをしすぎて詰め込みすぎて結局はすべて中途半端に終わっているかなという次第。


派手なカーアクションは圧巻であり、香港の狭い喧騒とした町の中を闘争する二人の姿を追うのは緊張感があり楽しめたが、追われるイヌ(密告者)や犯罪者の男女のふたりの逃走劇は、結局はもう過去に出し尽くされたネタの焼き直しであり、『インファナル・アフェア』にも、『ワンナイト・イン・モンコック』にもなれない中途半端な作品だったなと。

上映時間も積み込み過ぎな内容によって、この手の映画の割には少し長かった所感。90分ぐらいにすっきり絞っていた方が面白かったんじゃないかなと。まあでも香港ノワールはベタでも楽しめるので、見る価値はありましたが、劇場で見なくてもよかったかなというのが素直な感想でした。

Written by kojiroh

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