『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004年、アメリカ)―7.5点。平成『ゾンビ』リメイクの最高峰


『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004年、アメリカ) 98min
監督:ザック・スナイダー
脚本:ジェームズ・ガン、ジョージ・A・ロメロ(オリジナル)
出演:サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス、ジェイク・ウェバー、メキー・ファイファー、タイ・バーレル、マイケル・ケリー

【点数】
★★★★★★★☆☆ / 7.5点

1978年の傑作『ゾンビ』のリメイク。
0年代の『バイオハザード』から始まるゾンビ映画ブームの流れになったような作品であり、若手の新鋭、ザック・スナイダー監督の長編デビュー作品。しかしこれはリメイクの領域を超えたオリジナリティを感じる傑作に仕上がっている。新しいゾンビ映画の可能性を感じさせるアイディアも満載だと思った。

さてあらすじは、看護婦のアナが、この日もいつものように仕事を終えると愛する夫と暮らす自宅へ帰り、一日を終えた。その翌朝、彼女たちの寝室のドアが外側から静かに開けられ、ドアの向こう側には、隣家の8歳の少女が、人間離れしたスピードで襲い掛かってきた。そして夫は絶命してしまうが、間もなく息を吹き返し、アナに向かって襲い掛かってくる…。


無駄な前書きがなく、冒頭からすぐにゾンビ映画の恐怖が訪れるスピード感が心地いい。開始五分からすぐにゾンビ映画の世界がオーソドックスに広がってゆく。ぎりぎりのところで逃げた主人公、途中で出会う仲間、そしてショッピングモールに立てこもり一時の休息の時間―。

主演のポーリー以外のキャストも地味に豪華で、『パルプフィクション』でマーセルス・ウォレスを演じたウィング・レイムスの黒人役が渋くて冴えている。

血まみれのバスルームからの脱出や、ビルの屋上で双眼鏡を通して交流を深めてチェスに興じるシーンや、ショッピングモールでの噴水での乱闘、赤ん坊の出産、チェーンソーなど、残酷ながらも面白いシーンが多い。かつゾンビは非常に凶暴で素早く、追われるシーンの絶望感が逆にたまらない。

そして膨大な数のゾンビに包囲された中での脱出。

「走るゾンビ」を登場させたダニー・ボイルの『28日後』の要素が加わり、結果として過去のゾンビ映画の傑作をうまく融合させたような作品だ。スピーディーなカットが非常にスタイリッシュ。主人公を演じるサラポーリーの透明感のある美しさもいい。100分という短さも本策の見やすさの魅力のひとつ。

もはや物語の流れとしても、78年のゾンビとはまったく異質なものになっている。オチも違えば、登場するキャラクターや設定もかなり異なっている。それよりもしろ、雰囲気的にはゲームのバイオハザードの影響もどこか感じられる。ショッピングモールの1Fの噴水なども、バイオ2の警察署に酷似している。

『デイオブザデッド』もそうだが、純粋にこれを『ゾンビ』のリメイクと称している理由は、著作権にうるさいアメリカの国の事情なのではないだろうか。

とにかく本作は完全オリジナルの『ドーン・オブ・ザ・デッド』である。

Written by kojiroh

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