『Brother(ブラザー)』(2001年、日本=アメリカ)―7.5点。アメリカでもアニキ節


『Brother』(2001年、日本=アメリカ)―114min
監督:北野武
脚本:北野武
製作:森昌行、吉田多喜男、ジェレミー・トーマス
音楽:久石譲
出演:ビートたけし、オマー・エップス、真木蔵人、加藤雅也、寺島進、大杉漣、石橋凌、大竹まこと、渡哲也etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆ / 7.5点

冒頭から北野武が大好きな寡黙だが罵倒が鳴り響くようなやくざ映画が展開される。しかし今作では舞台がアメリカへと移る。

さて、『ソナチネ』や『キッズリターン』は筆者のベスト映画20に入るぐらいの北野映画ファンであるが、『ブラザー』だけはなぜか見ていなかったのでレンタル屋に行って借りてようやく鑑賞。


あらすじは、ヤクザ同士の抗争で組織を追われ、日本を脱出しLAに高飛びしたヤクザ組長の山本。彼は現地で暮らしている弟を探し出し、そこに転がり込んだ。やがて、山本はヤクの売人をしていた弟とその仲間たちと共に縄張りを拡大。遂にはイタリアン・マフィアと抗争するまでに勢力を広げていくが…


「ファッキンジャップぐらいわかるよ、バカヤロー」
大杉連、寺島進、『ソナチネ』時代からのいつもの顔ぶれがずらりとならんで罵倒がなりひびくヤクザ・バイオレンスを見せてくる部分は何度見ても微笑ましささえある。さらには今回は豪華にも大竹まこと、渡哲也までが友情出演的な役割で登場するのでファンとしては楽しめる。新顔の加藤雅也の存在感もかつての作品とは一味違い面白い。(だが、この撮影で加藤はたけしと演技の意見で少しもめたらしいので、それ以後の作品には登場していないが―)


まあところどころ日本ヤクザの典型的なアクションとして指をつめたりケジメをつけたりのシーンが少し過剰すぎて違和感を覚えたりもするのだが、それでも渡哲也を前にして腹黒さの疑惑をうちのけるべく小太刀を手にする大杉連のあのシーンの迫力はまさに舌を巻くし、拳銃をこめかみに当てて命をかける寺島進などなど、過去最高レベルに迫力のヤクザシーンを目の当たりにできるのは微笑ましい限りだ。


バスケットボールの遊びであったり、シリアスバイオレンスであっても『ソナチネ』時代のような遊び心を忘れない北野流がアメリカを舞台にしても冴えているのは、やはり監督の技量だなと思える。

海外であろうと、「アニキ」はアニキであった。
いつもの北野映画とは一味も二味もニュアンスが異なるが、これを機会に他の国を舞台にした映画も期待したいと思える。

Kojiroh

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