『バグダッド・カフェ』(1987年、西ドイツ)―6.5点。雰囲気系ロードムービー


『バグダッド・カフェ』(1987年、西ドイツ)―96min
監督:パーシー・アドロン
脚本:パーシー・アドロン、エレオノーレ・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー、ジャック・パランス、クリスティーネ・カウフマン、モニカ・カローンetc

【点数】 ★★★★★★☆☆☆ / 6.5点

ニューウェーブを巻き起こしたロードムービー。
バグダッドなのでイラクかと思いきや、本作は意外にも西ドイツの作品。スタイリッシュで即興的にも思える映像感覚が新鮮で、旅の偶然性を表現しているようにも思えてくる。


あらすじは、
ドイツはミュンヘン郊外、ローゼンハイムからの旅行者ジャスミンは、アメリカ旅行中に夫と喧嘩をし車を降りてしまう。彼女は重いトランクを提げて歩き続け、モハーヴェ砂漠の中にあるさびれたカフェ・モーテル「バグダッド・カフェ」にたどり着く。いつも不機嫌な女主人のブレンダ他、変わり者ばかりが集う「バグダッド・カフェ」。いつも気だるいムードが漂う中、ジャスミンが現れてから皆の心は癒されはじめる…。

さて、スタイリッシュなロードムービーということでミニシアターでロングランを記録した名作だそうが、ぶっちゃけかなりの雰囲気映画でストーリーはあるようでないようなもの。

黄色いコーヒーボトル、下手くそな演奏のピアノ、色んな小道具が散りばめられながら、人々の交遊、心の移り変わりが描かれる。

夫と別れて孤独になったドイツからの旅行者がアメリカ大陸を放浪し、ラフベガスの近くでたどり着いたバグダッドカフェでの人々との交流、最初は反発し合う人々が徐々に心を許し合い、思わぬ形で新しい生活が始まる―、というストーリーラインである。

友情、そして愛は国境を、人種を越える。見知らぬ土地で、ジャスミンは、そして周りの人々もアイデンティティを再構築し、はぐれものが自分の居場所を見出して行く。

ただ、個人的にはなんだかあまりにもおとぎ話じみた内容でもあり、面白い映画なのだがどうもこの世界に入り込めない自分がいたことも否めない。

名作である所以は理解できたが、ちょっと舌に合わない一作だったかな。しかし旅を感じさせる世界観は中毒性があります。

Kojiroh

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