『The eye2』(2004年、香港=タイ)―4.5点。劣化したThe eyeの続編


『The eye2』(2004年、香港=タイ)―95min
監督:オキサイド・パン、ダニー・パン
脚本:ジョジョ・ホイ
出演:スー・チー、ジェッダーポーン・ポンディー、ユージニア・ユアンetc

【点数】 ★★★★☆☆☆☆☆/ 4.5点

前作『The eye』が非常によくできたサイコサスペンス系の映画であったため、その続編も見ることにした。監督は前作と同じく、香港生まれでタイで活躍するパン・ブラザーズであるため鑑賞を楽しみにしていたが……。


◎あらすじ
タイのホテルで大量の睡眠薬を飲み、自殺を図った女性が一命を取り留めた。妻のいるサムを愛してしまったジョーイ。彼女は香港に戻るが、霊現象に悩むようになる。自殺未遂以降、死霊が見えるようになってしまい、さらには妊娠の事実が彼女を追いつめてゆく……。(Goo映画より引用)

妊娠と自殺、そして霊感。
なかなかテーマとしては興味深い話で、霊が赤子に入り、輪廻転生を繰りかえす。

見えないものが見えてしまった女性の悲劇、という部分は前回と同じだが、それが霊的な要因が入りすぎて、謎を追ってゆくサスペンス要素も前回に比べるとまったく面白くない。衝撃的な謎や真実は何もなく、ただただ輪廻から逃れようと四苦八苦する女性を追っているだけに思えて、まあ霊的な描写が面白い部分もあるのだが、どうだろう、ストーリー的にもそんなに起伏がなく、デキが悪い。

さらに主人公の女性、前作の美しいアンジェリカに比べると、ちょっと劣りすぎる。他にも登場人物がたくさん出てきて色々物語が動くならあれだが、これはほぼスーチーさんの主観の独壇場でもあるので、彼女がthe eyeの続編を担うほどの美しさと力量はなかったと思います。


まあ香港的な霊的観念や輪廻転生が映し出されていて、香港好きな僕としてはそれなりに楽しめたのだが、前作の素晴らしさを考えると興ざめする部分が多い。怖いシーンもそれなりにあるっちゃあるが。

最後の屋上から飛び降りるシーンなどは、もう突っ込みたくなるほど。
あそこで死んで別のエンディングだったらもう少しましだったかもしれないが、しかしラストのオチ付けから何から何まで前作から劣化しすぎている残念な一本であった。

まあ単に、前作が素晴らしすぎたのかもしれない。

kojiroh

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