『ゾディアック』(2007年、アメリカ)―7.0点。米国版フィンチャー風『殺人の追憶』


『ゾディアック』(2007年、アメリカ)―157min
監督:デヴィッド・フィンチャー
原作:ロバート・グレイスミス
脚色:ジェームス・ヴァンダービルト
出演者: ジェイク・ギレンホール、ロバート・ダウニー・Jr、マーク・ラファロ etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.0点

アメリカで歴史ある有名な未解決事件を扱ったサスペンス。監督はデビット・フィンチャーで、米誌が選ぶ過去10年の「重要な映画」50本で、第8位に選ばれた名作と言われている。というわけでフィンチャー監督フリークの筆者はレンタルにて鑑賞。

このオフィス内での人の描き方やダークかつスタイリッシュな色彩が、もろフィンチャー色。

◎あらすじ
1969年7月4日、カリフォルニアでドライブ中の若いカップルが銃撃され女性は絶命した、と警察に通報が入る。そしてその通報者は最後に“犯人は俺だ”と言い残していた。それから約1ヶ月後、サンフランシスコ・クロニクル紙に一通の手紙が届き、7月の事件を含め2件の殺害を実行したとする声明文が書き記されていた。それは、のちに自らを“ゾディアック”と名乗る者からの最初の手紙だった。さらに、そこには謎の暗号文も添えられ、それを新聞の一面に載せなければ大量殺人を決行する、と脅迫してきたのだった。以来、同紙の記者エイブリーと風刺漫画家グレイスミスは、この一件と暗号解読に並々ならぬ執着をみせ没頭していく……。(All cinemaより引用)

とにかく音楽のセンスがいい。さすがフィンチャー。Tレックスの選曲にはしびれる。
あんまりフィンチャーらしくない動きの少ない心理的な映画でもある気がする。

何がどう動くか分からない展開の心理的な緊張感がなんともいい。実話をベースにしていることもあり、歯切れの悪いラストと、未解決事件ならではのリアリズム、すなわち起承転結として微妙なストーリーで見せられ、謎を追ってハラハラしてきたが、結局はすべてが謎に終わり、残ったのはゾディアックに翻弄された人々。

ゾディアック事件というよりも、むしろ犯人を追う人々を描いている点が興味深く、韓国の『殺人の追憶』と同様なところ。ハリウッド的ではない、この万人が楽しめず納得できるストーリーを2時間半ほどの尺で映画化した点はかなり異色であったのかもしれない。

何も解決していないが、ハラハラドキドキするシーンが迫ってくることがそもそも理不尽なようでよく脚色された映画であることの証明なのかも。そして事件の話題性に煽られるマスコミと、検証の精度が微妙な検定方法など、ともかく事件を解決する機関が以外にも不完全で未熟であることを考えさせられる。

だが正直言って、秀逸なサスペンス映画ではあるが、本作が過去10年で重要な映画なのかはイマイチ納得できないレベルの映画ではあった。2時間半以上も費やすにはパンチが弱いかなと最後に一言。

kojiroh

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