『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け Arbitrage』(2012年、アメリカ)―70点。投資家リチャード・ギアの闇

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『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け Arbitrage』(2012年、アメリカ)―107min
監督:ニコラス・ジャレッキー
脚本:ニコラス・ジャレッキー
出演:リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ティム・ロス、ブリット・マーリング、レティシア・カスタ etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.0点

原題、アービトラージ ARBITRAGE。
2012年度のサンダス映画祭出品作。
日本では今年の3月に上映予定の、リチャードギア主演のゴールデングローブ賞ミネート作品。アメリカの金融ビジネスマンを主軸に添えた現代ドラマの話題作。そんな公開予定作品を、なんと筆者は運よく飛行機のB747-400に乗車した際に鑑賞できたのでレビューを書くことにする。

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◎あらすじ
マネービジネスの成功者として全米に広く知られる投資家ロバート・ミラーは、ロシアの銅山への出資で失敗し、巨額の損失を出してしまう。監査から隠ぺいするため緊急に調達した4億ドルも返済期限が迫り、会社を売却して資金を作ろうとするが、なかなか事はうまく運ばない。そんな時、ロバートは不注意で交通事故を起こしてしまい、同乗していた愛人ジュリーが即死。ロバートは事故現場から逃げ去るが、その姿を目撃されていた・・・。<映画.com>

なにやら実話を下にしたかのようなリアリティある物語。投資家として知られていた上位1%のリッチマンがスキャンダルを揉み消すという話。

誕生日のオープニング。そして一気に破滅へのフラグが立ちはだかる。その落差が絶望的で観客の五感を刺激する。次から次へと問題が起こり、娘から刑事まで、八方塞になる緊張感がなんともいい。
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ティム・ロスの刑事役が最もハマリ役だった。渋い。

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事件の揉み消しに奔走するリチャードギア。そして黒人の彼。
最後までどう転がるかわからない展開にはエンドロールまで楽しめた。そして金持ちのチャリティーというのがもしかすると本作のような形で、裏の事情があってこその慈善活動なのかもしれないと思えて面白かった。

リチャードギアにしてはかなり汚れ役で、金持ちのダーティーさが滲み出る狡猾な配役がなかなか見所。なんだかライオンヘアの白髪、そして顔つきが政治家の小泉純一郎のようだった。不敵な笑みを受かべるが、冷徹な仮面を被ったような笑顔がなんとも腹黒い政治家っぽい。

しかしまあ、ポップなテイストはなく、ブラックなストーリーであり、豪華キャストを使って良作には仕上がっているが、多分あまりヒットしていなく、日本での公開もかなり遅れているのだろうなと想像がつく、少し商業的には残念な映画である。個人的にはわりと楽しめたので満足であるが。

かつての『ウォール街』が描いたような、投資家としての成功と栄光と不正に焦点を当てたわけでなく、投資家の不祥事と負債を隠すために奔走する姿は、それ以上に滑稽でもあり、かつ2010年以降の世界不況後の世界を描いており、リチャードギアがマイケル・ダグラスの存在感に並べた一作かもしれない。

とにかく色々と興味深い一本でした。

kojiroh

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