『コクリコ坂から』(2011年、日本)―50点。今の時代に見る必然性を感じない映画


『コクリコ坂から』(2011年、日本)―91min
監督:宮崎吾朗
脚本:宮崎駿、丹羽圭子
出演者:長澤まさみ、岡田准一他 etc

【点数】 ★★★★★☆☆☆☆/ 5.0点
※リアルタイム映画批評

さて、随分前にリアルタイムで劇場で鑑賞して、あまりアップロードにする気になれない一本だったが、ちょっと時間ができたので頑張って更新してみることに。

さて、『コクリコ坂』は、宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」に次ぐデビュー2作目となる長編アニメーション。1963年の横浜を舞台に、学生運動に身を焦がす若者たちの姿を描く。
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◎あらすじ
1963年、横浜。港の見える丘に建つ古い洋館“コクリコ荘”。ここに暮らす16歳の少女、松崎海は、大学教授の母に代わってこの下宿屋を切り盛りするしっかり者。あわただしい朝でも、船乗りの父に教わった信号旗(安全な航行を祈る)をあげることは欠かさない。そんな海が通う高校では、歴史ある文化部部室の建物、通称“カルチェラタン”の取り壊しを巡って学生たちによる反対運動が起こっていた。ひょんなことから彼らの騒動に巻き込まれた海は、反対メンバーの一人、風間俊と出会い、2人は次第に惹かれ合っていくのだが…。
<allcinema>

うん、いい映画だと思う。
ジブリの世界だ。主題歌の古臭さとか、世界観がノスタルジックであり、「上を向いて歩こう」という古い昭和の希望に満ちている。ストーリーもいいよ。面白いよ。絵のタッチもいいしね。ほのぼのしていて癒される。
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しかし、なぜ今の時代にこの映画なのか。
ずばり、この映画を現代の日本で作る必然性を何も感じないのだ。

つまり、過去の美化に溺れている場合じゃない。

映画というのは今の時代に対する何かしらのメッセージがないといけない。しかしこの映画にあるのは、ひたすら昭和の戦後の日本の最成長期への憧れに過ぎない。

あの時代に帰るんじゃない、今の時代を創造し、人々に新しい生き方を示さなければ、今映画を作る理由もないじゃないか。

つまりこの「コクリコ坂から」にあるのは、過去の栄光への逃避、なのである。それは決して新しい生き方を示していない。先行きの分からないこの日本社会において新しい生き方を示すのではなく、過去の栄光へと浸ることで現実逃避するような映画なのだ。昔はすごかったぞ、だから今も昔のように頑張れ!という非常に安直なメッセージなのである。

昭和の時代の頑張りを今の時代に輸入して再現してうまくいけば苦労しないですよね、所詮は過去の栄光にすがる弱さのようなものを感じてしまう映画であった。

ある人が、本作のことを、「賞味期限切れの幕の内弁当」だと言っていた。
言い得て妙で、つまり品質は高いが、作る時期を間違えてしまった。

というわけで筆者は劇場で観てしまったので、そこまでして観る価値はなかったので5点。悪い映画じゃないです。毒がなくていい話ですが、毒がないのもまた問題かなと。まあ完成度は高いのでビデオで見るなら十分な映画でしょう。

kojiroh

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