『永遠の僕たち』(2011年、アメリカ)―60点。日本人ゴースト×ピュアな異色のラブストーリー


『永遠の僕たち』(2011年、アメリカ)―90min
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:ジェイソン・リュウ
出演:ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮 etc
【点数】 ★★★★★★☆☆☆☆/ 6.0点

原題―RESTLESS。
カンヌ映画祭でパルムドールを受賞したアメリカの新鋭、ガス・ヴァン・サント監督による異色のラブストーリー。
デニスホッパーの息子のヘンリーホッパーが主演。加瀬亮も共演。
カンヌ映画祭のある視点部門での上映。
色々と話題性のある一作、果たしてその中身は・・・。

◎あらすじ
交通事故で両親を失い、自身も臨死を体験した少年、イーノック。以来、日本人の特攻青年ヒロシの霊が見えるようになり、今では唯一の話し相手となっていた。すっかり死にとらわれてしまった彼は、見ず知らずの故人の葬式に紛れ込むことを繰り返していた。ある日、それを見とがめられた彼は、参列者の少女アナベルに救われる。彼女は余命3ヵ月であることをイーノックに打ち明け、2人は急速に距離を縮めていく。そしてそんな2人を、イーノックの傍らでヒロシが優しく見守るが…。
<Allcinemaより引用>

非常にピュアで、美しい愛の物語だ。
テーマは永遠に続く魂ってところか。ベタな余命がわずかな少女との愛を異色なシチュエーションで描く。

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さらに日本のカミカゼのゴーストが登場しつつ、設定が異質でありつつもうまくストーリーが機能しているところが、オスカーにもノミネートされるガスヴァン・サント監督の技量であろうか。

日本人兵に扮した加瀬亮の堪能な英語の演技もみどころ。

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しかし、「エレファント」や「パラノイドパーク」など、独自の世界観や後ろ姿の神秘的な空気を醸し出すような作風は、本柵では影を潜めている。カメラワークが今までの作品に比べると、どうも冗長。ストーリーで見せる作品なのだろうが、本作ではサント監督は過去の作家性のある作品と違い、脚本を手がけていない。

もしかすると、完全なる雇われ作品として作っただけ?

90分という尺で見せるところを見せてるのはいいけれど、登場人物もおしゃべりが少し過剰で、寡黙な過去の芸術作にくらべると、少し中途半端でがっかりというのが素直な感想である。

まあ、それでも遊びっぽい、交通事故のチョークの白いラインの中で2人で入るショットなどは絵画的でもあり、面白い。

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ハロウィンでの日本軍と着物のシーンなど、日本人から見ると興味深い日本カルチャーの輸出が垣間見れる。

しかしなぜ日本の亡霊なのか。カミカゼなのか。
ひとえに現代のアメリカ社会に批判的なメッセージを他の作品でも漂わせるサント監督自身の、アメリカへの批判と日本への羨望が、今回の出演に繋がったのではないかという気がする。

しかしどうなのだろう、本作のゴーストが、日本人兵である必然性をあまり感じない。やはり、製作者の趣味趣向かなと思わざるを得なかった。

kojiroh

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