『ミュンヘン』(2005年、アメリカ)―55点。スペクタクル大、だが陳腐な暗殺と陰謀

『ミュンヘン』(2005年、アメリカ)―164min
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:トニー・クシュナーエリック・ロス
原作:ジョージ・ジョナス『標的は11人 モサド暗殺チームの記録』
出演者:エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、マチュー・カソヴィッツ、キーラン・ハインズ

【点数】 ★★★★★☆☆☆☆/ 5.5点

「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」のスティーヴン・スピルバーグ監督が、暗殺部隊の元メンバーの告白を基にしたノンフィクション『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの記録』を映画化。

シンドラーのリストに続き、ユダヤ人である監督が、イスラエルとパレスチナの問題を取りあげた衝撃作!・・・ということで今更ながらレンタルで鑑賞してみた。

 ●あらすじ
1972年9月5日未明、ミュンヘン・オリンピック開催中、武装したパレスチナのテロリスト集団“黒い九月”がイスラエルの選手村を襲撃、最終的に人質となったイスラエル選手団の11名全員が犠牲となる悲劇が起きた。これを受けてイスラエル政府は犠牲者数と同じ11名のパレスチナ幹部の暗殺を決定、諜報機関“モサド”の精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織する。チームのリーダーに抜擢されたアヴナーは祖国と愛する家族のため、車輌のスペシャリスト、スティーヴ、後処理専門のカール、爆弾製造のロバート、文書偽造を務めるハンスの4人の仲間と共に、ヨーロッパ中に点在するターゲットを確実に仕留めるべく冷酷な任務の遂行にあたるのだが…。
<allcinema>

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はい、1972年にこんなミュンヘンオリンピックでのテロ事件があったなんて知らなかったの、非常に興味深い内容ではありました。
がしかし、内容はぶっちゃけ、ある意味、宇宙戦争よるがっかり。
ていうか色々突っ込みどころがあるが、タイトルがもうダメ。
ミュンヘンオリンピックの事件を発端としただけで、ぜんぜんミュンヘン出てこないやないか!なんでこのタイトルにしちゃったんだろう?

ドキュメンタリーのようなタッチで、殺害される場面もえぐい描写が意外にリアルに描かれてまったく商業的なノリではないのだが、なんかテンポが悪い。160分以上あるのがそもそも本作の失敗である。

主人公が苦悩したり、オランダ人の謎の美女への復讐に燃えたり、本作の盛り上がり場所や見せ場もよくわからない。

ユダヤ人監督がパレスチナ問題描いた?

確かに中立的に描いているようには思うが、祖国を持たないイスラエルが可哀想アピールの方が当然のごとく強い。テロでも殺戮されて、次々に新しい暗殺者が出てくるし、泥沼になっている。・・・世界の覇権を握っているとされるユダヤ人、祖国とはそんなにいいものなのか?・・・個人的にはこうした問いかけはあまり新鮮にも面白くも写らなかった。大スペクタクルな映画として描くにはちょっと退屈とでは言おうか。

暗殺者の苦悩や罪悪を描くにしても、シチエーションからストーリーまで、別のこのミュンヘン事件でなくても、いくらでもテーマとして多い陳腐な内容であり、もっと面白くてよくできた、「暗殺者の苦悩」映画は沢山あると思った。

ただ遠方からカットを交えず、ズームアップで移動する車や人物を追った、スピルバーグの芸術的なショットは非常によかった。だがそれぐらいしか本作は褒めるところが見つからない、なんでしょう、商業的にヒットするにはちょっとテーマも暗すぎる、全般的に中途半端で陳腐な一作でした。

kojiroh

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