『幸福の黄色いハンカチ』(1977年、日本)―80点。和製ロードムービーの元祖&最高傑作


『幸福の黄色いハンカチ』(1977年、日本)―108min
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
音楽:佐藤勝
出演:高倉健、武田鉄矢、桃井かおり、倍賞千恵子 etc

【点数】 ★★★★★★★★☆☆/ 8.0点

2014年11月の名優、高倉健の追悼キャンペーンってことで、いまだに見たことがなかった昭和の名作「しあわせの黄色いハンカチ」をこの機会に鑑賞したのでレビューします。

◎あらすじ
刑期を終えた中年男が、行きずりの若いカップルとともに妻のもとへ向かう姿を描いた“健さん”主演のロード・ムービー。北海道網走。夢だった新車を買って北海道をドライブする欽也は、途中女の子をナンパし、ふたりで旅を続ける。ある時、ひょんなことから出所したばかりの中年男・勇作と出会い、旅をともにすることに。やがて、ふたりは勇作から“自分を待っていてくれるなら、家の前に黄色いハンカチを下げておいてくれ”と妻と約束したことを打ち明けられる……。あまりにも有名なラストは“あざとい”と感じながらも涙せずにはいられない感動作。
<allcinema>

はい、ずばり、和製ロードムービーの元祖にして最高傑作じゃないでしょうか。
笑いあり、涙あり、さらにわたしの大好きな観光大国・北海道が舞台。もう文句なしでわたし好み。この時代も北海道旅行はやってたのね。

予備知識なしで見たので、昭和の時代に東京からフェリーで車を移動してロードムービーを成し遂げるという、冒頭からのテロップが素晴らしくスピーディーかつ、昭和の経済発展の勢いをも感じさせる。
デフレ世代のわたしとしては、こんな時代があったのかと非常に興味深かった。
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2014-11-24_192731マツダのこの赤い車がまじで最後はかわいく思えてくる。

小道具がいいですね。赤い車、黄色いハンカチ、イカれたハットとグラサン。

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この時代の人間は勢いがあったのかなあ。
武田鉄也の若さと、狂言役者のような饒舌でスケベで間抜けな役回りが、隠し砦の三悪人的でもある。しかし、このキャラは今の時代では再現難しいなあと、本当に興味深かった。
桃井かおりも若いっすねえ。どもったおどおどした感じの役柄も、この時代ならでは?
何より高倉健が渋すぎるぜっ!
寡黙なアニキキャラがいい。
不器用で、男は黙って・・・的な。
はっきりした顔立ちと、顔のしわが「男」を語ってくれる。

出所後のビールとラーメンをほおばるシーンの迫力も印象的。

まあ作品としては、山田監督のカメラワークもさえていて、ズームアップを多用した手法や、車の中からの視点などを巧みに使っていて、見ごたえあります。

とりあえず昭和の高度成長期の勢いと感じさせる、ロードムービーとして文句のつけようのない傑作ですねえ。フルっぽいっちゃ古っぽいですが・・・、

しかし物価が上がっているインフレの好景気の中、ラーメンの値段が360円→400円にあがっているとか、細かい描写がその時代を感じさせてくれる。

日本は昔、インフレで、その時代はこういうかんじで感情的だが人情味がある、男が強い、女を守ってやる系のパワフルな時代だったんだなあと。

今は不況でデフレで人間関係は希薄で、男女平等、てか女が強くなりすぎな、少子高齢化時代。ああ、この映画は海外リメイクさせるような傑作だが、今の時代に似たようなものを作っても今は昔、うけないだろうなあ。面白いけども。

というわけで高倉健も素晴らしい演技を見せてくれますが、高倉健以上に、この時代を描写したことのほうが興味深かった一作です。

Kojiroh

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