『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(2013年、米)―85点。カンヌグランプリ・コーエン兄弟監督最新作


『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(2013年、米)―104min
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド、ジャスティン・ティンバーレイク etc

【点数】 ★★★★★★★★☆/ 8.5点

第66回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを獲得し、第86回アカデミー賞には撮影賞と録音賞にノミネートされた、コーエン兄弟の最新作。

ニューヨーク・グリニッジ・ヴィレッジのフォーク・シーンで活躍したデイヴ・ヴァン・ロンクをモデルに描く音楽ドラマ。

◎あらすじ
1961年、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジ。音楽に対してだけは頑固で、それ以外のことにはまるで無頓着なしがないフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィス。金も家もなく、知人の家を転々とするその日暮らしの日々を送っていた。そんなある日、泊めてもらった家の飼い猫が逃げ出してしまい、成り行きから猫を抱えたまま行動するハメに。おまけに、手を出した友人の彼女からは妊娠したと責められる始末。たまらず、ギターと猫を抱えてニューヨークから逃げ出すルーウィンだったが…。

<allcinema>

ずばり、音楽好きなら堪らない傑作です。

音楽映画というカテゴリで見ると、ここ10年ぐらいでも最高峰じゃないか?

ルーウィンデイビス――彼の存在に、最初からひきつけられる。

特に秀逸なのが、猫ですね。猫映画のカテゴリでも、最高峰じゃない?こんなに猫をモチーフに、もはや重要な助演として猫がくる映画は初めて。

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この主人公は、一言でいうと、音楽しかできないクズ。
人の家を転々としてあげくには女を妊娠させたり、しかし生きるのに必死で、そんな主人公の駄目っぷりが、コミカルなんだが、現実の音楽シーンのつらさも感じさせて、ささるものがある。

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オスカーアイザックのヒゲづらの、不器用なシンガーの姿は本当に、最後は他人事とは思えないものがあった。どんな世界にも、才能あっても不器用でもがいて荒む、彼のような姿には共感性がある。

「金の匂いがまるでしない」と切り捨てられるシーンが、個人的にはかなりいい。

60年代のアメリカの世界観の再現もいい。ギブソンを弾きながらレコーディングする光景も、古臭いフォークやカントリー、レコード。最後までなぞのままのルーウィンの相棒など・・物語の構成、も秀逸ですね。

ルーウィンだけでなく、日常の不安や悩み、徒然なることをフォーク、歌に乗せる人々の姿は心を打つものがあった。

冒頭のシーンが最後に引き継がれるラストは個人的にはかなり好きだ。

そんなわけで、カンヌグランプリが納得の音楽映画でした。

だがやはり、なんといっても猫ですね、最初から最後まで。

kojiroh

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