『マージン・コール”Margin Call”』(2015年、米)―75点。金融”追証”映画


『マージン・コールMargin Call』(2015年、米)―108min
監督 J・C・チャンダー
脚本 J・C・チャンダー
出演:ケヴィン・スペイシー、ポール・ベタニー
ジェレミー・アイアンズ、ザカリー・クイント
ペン・バッジリー、サイモン・ベイカー
メアリー・マクドネル、デミ・ムーア
スタンリー・トゥッチ・・・etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆/ 7.5点

2016年、年明けそうそう金融危機モードへと世界が展開しているので、それに関連してこの度、リーマンショックを舞台にした金融サスペンスで、以前から気になっていた、”マージンコール”を鑑賞した。

自主制作から始まり、サンダス映画祭にも上映され、アカデミー賞の脚本でもノミネート。日本での劇場公開がないのも不思議な、意外と地味な一作。

◎あらすじ
2008年、ニューヨーク・ウォール街にある投資銀行で、突然の大量解雇が発生。次々とスタッフが去っていく中、リスク管理部門の責任者エリックから「用心しろ」という言葉と共にUSBメモリを渡された部下のピーターは、そのデータを分析し、会社が大きな負債を抱えていることに気づく。上司のウィル、サムらに報告した結果、彼らは緊急役員会を招集。市場が混乱する前に、会社存続のため不良債権の処理を決断するのだが…。

<allcinema>

会社の中の、密室劇に近い、ごく狭い人間関係のみのドラマであるが、
リストラという予兆から始まる、危機モード、
そして深夜会議、重役が次々と集まり投売りが始まるその一連の仮定――合計で24hぐらいしか時間は経過してないだろうが、その金融系な緊張感が実に面白かった。

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ボラティリティ・・・迫り来る破産のとき。
そこで決断する冷酷な幹部陣、
しかし本作の重役のクールな態度はマージンコールが迫る前の、投売りのごとく、早く損切りして逃げる投資家の姿をかなりうまく描写しているようで、暴落するであろう相場の”損切り”を見る意味で、なかなか秀逸な作品かもしれない。

それでも、金が必要なのだ――各々、マネーの名言を発する。

それにしても最初に自主制作から始まった映画にしては、やたら出演人が豪華でびっくりする。ケヴィンスペイシーがいいですね、やはり。

本作の扱う題材、メッセージ性に惹かれてこんな豪華な俳優が出演したのかな?

ともかく、リーマン系の金融映画なら必見の一本でしょう。

Kojiroh

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