『シンゴジラ』(2016年、日本)――114min
監督:庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督・特技監督)
脚本:庵野秀明
音楽:鷺巣詩郎、伊福部昭
出演者:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、市川実日子、高橋一生・・・etc
【点数】 ★★★★★★★★☆☆/ 8.0点
※リアルタイム映画評
『シン・ゴジラ』・・・2016年7月29日公開の日本映画で、ゴジラシリーズの第29作、『ゴジラ FINAL WARS』以来約12年ぶりの日本製作のゴジラシリーズ。
さて、豊作映画が多い筆者はよく劇場へ行くが、予告編を見て是非見たいと思った映画の1つでもある、シンゴジラが評判がいいので、ポケモンGO→シンゴジラ、というブームの流れを感じ、さっそく劇場で鑑賞した。
◎あらすじ
2016年日本映画。ある日突然東京湾で水蒸気爆発が起きた。すぐに総理の耳にも入り慌ただしく動く日本政府。その原因は海の中に潜む巨大な生物ゴジラだった。目的も正体も分からないその生物ゴジラに翻弄される日本。そんな中内閣官房副長官を務める矢口はその存在に対抗する術を見つける。しかし遠くの国の人間は核を使い街もろとも破壊しようと考えていた
<映画ウォッチより>
まず、こんな怪獣映画、観たことがない、という衝撃があった。
ゴジラシリーズなのに、妙にグロテスクで、巨大生物を会議~メディア報道で真実を解明してゆき、その解決策をさぐるという流れなのだが、国際社会を舞台にして、妙にリアルでありつつ、シュールに物事が完了の会議と共に進んでゆく。
これはゴジラという大スペクタクルを舞台にしつつ、会議映画であり、人間ドラマにもなっている。
今風なオタクで早口なキャラも登場し、頭の回転が速い系のストーリー進行になり、とにかくスピーディーで盛り沢山だった。
登場人物もすごく豪華で、日本映画の名わき役といえるような俳優がここぞとばかり出演している。
柄本明、大杉漣、國村隼、ピエール瀧、さらにどこで出てたか分からないところで、KREVAとかいるし、シンゴジラはすごい映画プロジェクトだったんだなと関心。
ハードワークに危機に対して仕事を進める中でこんなせりふを言う。
「日本はまだまだやれる。捨てたもんじゃない」
この映画を見て、わたしは邦画を馬鹿にしている人間であるが、同じような感想を抱いた。日本でこんな面白い実写映画が作れるのだなと。
ただキーマンは、アニメ出身の記載の庵野監督のセンスが全てだろうと思う。
キレのフォントを駆使しつつスピーディーに物語が進み、グロテスクな怪物が進化してゆく中での人間ドラマは、エヴァ的だなあと本当に関心しました。
ものすごい制作費をかけていそうだが、なんと15億円で作った模様。
実写映画の邦画は基本的にGOMIばかりだと思っているが、アニメや漫画畑出身の鬼才が実写を作るとなかなか傑作が生まれるものだなと。
今後も庵野監督の実写映画に期待したいと思います。
原発事故の当時のニュースを思い出させらるようなシーンも。
それにしても、目が丸出しのグロテスクなゴジラが大田区を進行して瓦礫まみれになる光景なんかは、311など大地震を彷彿させるデキバエで、劇場で見てよかったなと思える一作でした。
追記、尚、モノのクローズショットなど、商業映画とは思えない芸術的な表現も散りばめられていて、EVAを作った監督だからこそ、実写でもその芸術性を活かしている点が素晴らしいと思いました。
kojiroh