『聖の青春』(2016年、日本)――128min
監督:森義隆
脚本:向井康介
原作:大崎善生
出演:松山ケンイチ、東出昌大、リリー・フランキー、竹下景子、染谷将太、安田顕、柄本時生、北見敏之、筒井道隆・・etc
【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.5点
※リアルタイム映画評
飛行機の中で映画を探していたら、新作ラインナップに何気にあったので、鑑賞してみた。
実話の若く死んだ将棋棋士の物語ーー難病と闘いながら将棋に人生を賭け、29歳の若さで亡くなった棋士・村山聖(さとし)の生涯を描いたノンフィクション小説を、松山ケンイチ主演、監督は「宇宙兄弟」の森義隆、脚本を「リンダ リンダ リンダ」の向井康介。
◎あらすじ
幼い頃から腎臓の難病・腎ネフローゼを患い、入退院を繰り返した村山聖は、入院中に何気なく父から勧められた将棋に心を奪われる。師匠との出会い、そしてプロ棋士として羽生善治ら同世代のライバル棋士たちと死闘を繰り広げ、まさに命を削りながら将棋を指した村山聖の壮絶な一生が描かれる。羽生善治とは「東の羽生、西の村山」と並び称された村山。
<映画.com>
ほとんど前知識なしで見たのだが、主人公の型破りな人生と、それを埋める脇の俳優陣の層の厚さにも惹かれて、かなり面白く鑑賞できた。
リリーフランキーや染谷、安田ケンなど、日本映画を代表する顔ぶれが脇を固める。
脇役がどれも秀逸で、映画としては非常によくできていると思いました。
汚部屋での将棋と漫画とジャンクフードの生活。これが彼の求めた青春だったとは・・・何かを突き詰める人間の集中力、強い意志というものを実にユニークに、かつ現実的に表現できていたと感じた。
将棋のことはよくわからない筆者ですが、羽生との対戦シーンの緊張感は舌を巻く迫力。何か将棋の神が降りているような、すごいものがあった。
映画としての完成度だけでなく、村山という人物の人生を見るだけでも十分価値がある一本であり、かつ日本映画の顔が多数出演しているので、将棋と映画が好きな人なら必見かと思います。
将棋棋士なんて虚業のようなものかと思っていたが、食うか食われるかの厳しい世界なのだと感じられる。
尚、わたしは主人公が増量した松山ケンイチだということに気付かず、エンドロールでびっくりしました。それで+5点で、78点ってところですかね。将棋には今も今後も興味はありませんが、面白い世界だと勉強になりました。
以上、主演がだれかとか、前知識ない方が楽しめる一本かと思います。
kojiroh