『Scoop!』(2016年、日本)――80点。傑作邦画パパラッチ映画


『Scoop!』(2016年、日本)――120min
監督:大根仁
脚本:大根仁
原作:原田眞人『盗写 1/250秒』
出演:福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキー、斎藤工、塚本晋也、中村育二・・・etc

【点数】 ★★★★★★★★☆☆/ 8.0点

※リアルタイム映画評

1985年公開の『盗写 1/250秒 OUT OF FOCUS』を基にした福山雅治主演のドラマ。

クチコミでやや話題になっていたが全然ヒットしなかった映画、SCOOP!!

福山主演ってことで、出演陣は悪くないので、機内で見つけて鑑賞してみた。



◎あらすじ
パパラッチとして生計を立てる中年カメラマンが、個性豊かな写真週刊誌の記者らと共に巨大な事件を追いかける。メガホンを取るのは『バクマン。』などの大根仁。共演として、『ヒミズ』などの二階堂ふみ、『HERO』シリーズなどの吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーらが顔をそろえる。
<Yahoo映画>

ずばり、意外と面白くてビックリしました。

そして、すごくゲスでビックリ。真面目な映画化と思ったら、シリアス系ゲス映画で、いろいろと衝撃でした。

今の時期にできた映画であるからこそ、無性に面白く感じる。

文春砲といわれるほど、プライバシー侵害して儲ける週刊誌の実態が、実にゲスでリアルに感じて、にわかにフィクションと思えないリアルさがある。

とにかく、ストーリーの面白さももちろん、スキャンダルのゲスさと、それを暴く福山らパパラッチのゲスさにびっくり。

パワハラセクハラなんでもありの仕事であり、中年とはいえ、2枚目俳優の福山がこんなゲスでいいのかと驚き。昼間から酒を飲み、常にタバコを吸い、風俗にも通い、闇に汚染された、掃きだめみたいな役。

この映画、最初は二階堂ふみをはじめ、全員うざい。

 


うざいんだが、だんだんスキャンダルと共に成長してゆくストーリーがあり、すごくいいチームだったんだと感情輸入できる。

スキャンダルも昨今の出来事にモチーフがあり、いちいち共感できる。

あまり子供に見せたくない映画であり、ヒットしないだろうと思うが、映画自体の完成度は高く、巧みな演技を見せる俳優陣が多く、良作判定。

個人的に半沢にもでてた、あの俳優が罵倒系社員を感じつつも、コミカルな要素があって、すごくよかった。

リリーフランキーも出てるが、個人的に彼よりも馬場さん役の滝藤賢一の方が優れた助演に感じた。

二階堂ふみも彼女とわからないほど、イメージが違って、なかなかのカメレオン女優だなと、若いが演技力を評価できる。

演出も、なかなか特徴的なカット多かったんですよねえ。警察に囲まれる中、天にカメラを向ける福山の姿とか、大塚愛のさくらんぼを歌う二階堂ふみのシーンなんかも、すごく印象的。

コンプライアンスとか抜きにして仕事に情熱を注ぐ人々の姿は、なんだか非常に刺激になりました。こういう人たちが今の日本を作ってるんだなとも、グローバル化には反してますが、こういうのが日本のローカルなんだなと、妙に感心。

 

初めてみたパパラッチ映画ですが、もっと評価されてもいい映画かと。このキャストでは、なかなか作れないと思います。

ともかく、全体的には78点、ゲス映画としては100点でした。

Kojiroh

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