『シチズンフォー スノーデンの暴露』(2014年、アメリカ=ドイツ)――90点。スノーデンドキュメンタリー、管理社会への警告と


『シチズンフォー スノーデンの暴露』(2014年、アメリカ)――114min
監督:ローラ・ポイトラス
製作:ダーク・ウィルツキー、ローラ・ポイトラス、マティルド・ボヌフォア
出演:エドワード・スノーデン,グレン・グリーンウォルド、ローラ・ポイトラス、ジュリアンアサンジ・・・etc

【点数】 ★★★★★★★★★☆/ 9.0点

※リアルタイム映画評

【原題】Citizenfour

アメリカ政府のスパイ行為を告発したエドワード・スノーデンをリアルタイムで迫ったドキュメンタリー。
第87回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞受賞。

劇場公開されていると知り、2013年の事件の真相を、3年を経て、目にすることができ、衝撃的だった。

○あらすじ
2013年、ドキュメンタリー映画作家であるローラ・ポイトラスに接触をしてきた者がいた。重大な機密情報を持っていると、香港でのインタビューの現場に現れたのが、元CIA職員のエドワード・スノーデンだった。スノーデンの口から語られたのはアメリカ政府によるスパイ行為の数々。世界各国の要人、さらに一般国民の電話やインターネット等をも傍受しているという驚くべき真実だった。

<映画.comより引用>

現代の情報化社会、PCやスマホを経由して人々の動きが監視されて、データが蓄積されている。わかってはいたが、ここまで具体的にプライバシーの危機が迫っているのかと、観ていて鳥肌が立つ恐怖を覚えた。2016-06-17_145722

グーグル、フェイスブック・・・名立たる企業のデータはもう政府の手の中にあり、要注意人物を過去のデータの中からすぐに探せるような時代に・・・そんな管理されたインターネットを正しい方向へ導くべく、立ち上がった29歳のエドワード・スノーデン。2016-06-17_145451

この事件の裏側で、このような動きがあったのだと、歴史が動く瞬間は全て残されていたとは。もう、製作者が無我夢中で現在進行形の革命をフィルムに納めた、という、奇跡の時間が収められている。

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香港のミラホテルでの最初の登場シーンから、釘付けになった。

端正な顔立ちで、身のこなしや話し方まで、素晴らしく洗練されていて凛々しい。29歳のこんなしっかりした若者がたった一人で決断するとは――。

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IP電話の盗聴やSDカードへの注意喚起、世界の自由のために革命を起こそうとする若者の姿が、とにかく覚悟を決めた男の姿をフィルムに残したこと自体が奇跡的な出来事だと思う。

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暗号化されたやり取り、何気ないチャットの一文一文が迫力満載だった。

何しろこれは真実であり、地下に潜った後の出来事さえも移せていることが、衝撃的だった。

優れたドキュメンタリー映画の条件として、意図しない出来事が起こり、ストーリーを揺れ動かしたり、そんな奇跡が必ずある。

ミラホテルの中でのインタビューは単なる密室での動きのない、普通なら単調になりがちなシーンだが、ファイヤーアラームの稼動が突然起きるシーンには、思わず舌を巻いてしまった。

意図的ではない、そんな偶然的な奇跡が無数起きた、歴史が動いた時間を、観客としても共有できた興奮を味わえ、映画としてもストーリーに動きがあり、単なるドキュメンタリーを超えている。

これは本当にIT管理社会の中で生きる我々が、国民全員が見るべき映画かもしれない。

 

ラストシーン、情報監視社会の中で極秘の会話(○談)をしつつ、ラストのナインインチネイルズのゴーストのエレクトリック音楽が鳴り響くエンドロールが衝撃的だった。

歴史が動く奇跡的瞬間を記録した、ドキュメンタリーの最高傑作だと思っている、『ゆきゆきて神軍』、『アンヴィル』に匹敵しうる10年に一本レベルのドキュメンタリーだと思った。

それにしても、2014年10月のこの映画が日本で公開されるのが遅すぎる。

アカデミー賞を受賞している作品なのに、政府や大きな権力を持つものにとって不都合な映画を迅速に公開しないことに何か理由を感じてしまう、・・・情報化された管理社会への警告として意味のある一本です。

kojiroh

『マネーショート 華麗なる大逆転』(2015年、アメリカ)――90点。世紀の空売りマネー映画


『マネーショート』(2015年、アメリカ)――130min
監督:アダム・マッケイ
脚本:アダム・マッケイ、チャールズ・ランドルフ
原作:マイケル・ルイス『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』(文藝春秋)
出演:クリスチャン・ベール、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピット・・・etc

【点数】 ★★★★★★★★★☆/ 9.0点

※リアルタイム映画評

The Big short

クリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、スティーブ・カレル、ブラッド・ピット、豪華キャストが共演した「マネーボール」の原作者マイケル・ルイスのノンフィクション「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」が映画化。

アダム・マッケイが監督、第88回アカデミー賞で作品賞、監督賞など主要部門を含む合計5部門にノミネート、脚色賞を受賞した。

Gomi投資家である筆者はこの手の金融映画が大好きなので、公開されるやいなや劇場へ足を運んだ。

◎あらすじ
05年、ニューヨーク。金融トレーダーのマイケルは、住宅ローンを含む金融商品が債務不履行に陥る危険性を銀行家や政府に訴えるが、全く相手にされない。そこで「クレジット・デフォルト・スワップ」という金融取引でウォール街を出し抜く計画を立てる。そして08年、住宅ローンの破綻に端を発する市場崩壊の兆候が表れる。
<映画Com>

マージンコールとは真逆で、金融危機で儲けた人々を描く。

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スピード感がすごい。ドキュメンタリータッチ。むしろちょっとスピード感ありすぎるかなというほど。専門用語で難しく語って詐欺のような投資をばらまくサブプライムの闇をうまく説明してくれます。

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クレイジーな人々が、みんなが楽観する相場で、本質的な分析に基づき、行動にでるシーン、そして市場が不合理にうごきつつも信念を変えずに奮闘する・・・ジョージソロスの名言が次々に思い起こされる局面が映画になったとでも形容しようか。
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個人的に本作の主役は、マーク(スティーブ・カレル)でしょう。
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全編的に神経質だが信仰的で、彼とその仲間がサブプライムの暗部をさぐっていく、そのくだりは秀逸なミステリーのような面白さがありました。

ブラットピットも存在感ありすぎてさすが。よくぞ出演してくれたなと。
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イギリスのパブでトレードするシーンなんかは貫禄ありました。

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若い2人のはしゃぎっぷり征するシーンなんかは投資の本質を突いてて印象的でした。

さて、内容の秀逸な部分ももちろんですが、全編的に音楽のセンスがよすぎる。古典的なロックからメタルまで洋楽好きにはたまりません。

エンディングに流れる、Led zeperrinのWhen the Levee Breaksなんかは劇場の迫力ある音響で、エンドロールに見れて本当に感動しました。大好きな曲なんですよね、個人的に。

それを劇場で見たので、ある種のわたしの歴史になってしまったこともあり、今回は85点です。きっとレンタルで見たら75~80点だったかなあ。

とにかく金融や投資に興味ある人は必見です。

投資家というのはこうあるべきだという姿が分かる人には分かる映画です。

それにしても、市場の逆を付くトレードっていうのは、ロックンロールなんだなあ。

kojiroh

『オデッセイ』(2015年、アメリカ)―75点、前代未聞の火星サバイバル映画


『オデッセイ』(2015年、アメリカ)――141min
監督:リドリー・スコット
脚本:ドリュー・ゴダード
原作:アンディ・ウィアー『火星の人(英語版)』(ハヤカワ文庫SF)
出演者:マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、マイケル・ペーニャ、ショーン・ビーン、ケイト・マーラ、セバスチャン・スタン、アクセル・ヘニー、キウェテル・イジョフォー

【点数】 ★★★★★★★☆☆/ 7.5点

※リアルタイム映画評

The martin――オデッセイ。

りドリースコット監督&マッドデイモン主演、製作費1億ドルの大作。そして興行収入は6億ドル近く世界中で大ヒットしている模様。アカデミー賞も7部門受賞と評価も高い。

そんなわけで、インターステラぶりの、SF超大作を劇場にて鑑賞。

◎あらすじ
人類3度目となる火星の有人探査計画“アレス3”は、いきなり猛烈な砂嵐に見舞われ、ミッション開始早々に中止を余儀なくされる。さらに、クルーの一人で植物学者の宇宙飛行士マーク・ワトニーが、撤収作業中に折れたアンテナの直撃を受けて吹き飛ばされ行方不明に。事故の状況から生存は絶望視される中、リーダーのメリッサ・ルイスは他のクルーを守るため、ワトニーの捜索を断念して急ぎ火星から脱出する。ミッションの行方を見守っていた地球でもNASAのサンダース長官が、ワトニーの悲しい死を全世界に発表する――。ところが、ワトニーは奇跡的に命を取り留めていた。しかし、通信手段は断たれた上、次のミッション“アレス4”が火星にやってくるのは4年後。残っている食料はどんなに切り詰めても絶望的に足りない。そんな状況にもかかわらず、決して希望を失うことなく、目の前の問題を一つひとつクリアしていくワトニーだったが…。

<allcinema>

宇宙系サバイバル映画の大スペクタクルとして話題のオデッセイ。2016-03-09_134341

地球の70億人が彼の帰りを待っているというキャッチコピーだけ分かっていれば予備知識として十分だと思います。予備知識が無いほうが、いかに前代未聞の火星サバイバルゲームを攻略するかが楽しめると思います。

マッドデイモンが主演のSF大作、ゼログラヴィティ的な匂いを感じていましたが、全然違いました、もっと科学的な映画です。火星描写は間違った部分があるらしいが。

原作がいいのでしょう、さまざまなアイディア&科学を駆使して生き延びる姿は新鮮で、驚きがありました。

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黒人というかインド系のキウェルキウェテル・イジョフォーの演技が個人的には冴えていると思いました。

国際的な映画で、インド人の活躍、そして中国系アメリカ人と、祖国中国での宇宙ビジネスの発展の様子も垣間見えて、今の時代がどんなものか感じられた。

世界の優秀な頭脳が彼の生還を見守る一連の流れは非常に面白かったです。クライマックスへの進み方も、やや長いけれども、商業的な娯楽映画としては完璧なフローだったなと。

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ジェシカジャスティンってThe 知的な西洋人って顔であり、インタステラに続き、宇宙が似合う女ですね。

それにしても、『ゼログラビティ』同様、映画館で見たから迫力ありました。

宇宙映画は、暗闇と無音の恐怖を体感しやすいので、映画館でみると評価があがるなと感じる昨今。レンタルだったら、70~75点の映画だったかなと思います。

kojiroh

『ヘイトフルエイト』(2015年、アメリカ)――90点。タランティーノ真骨頂、西部劇×レザボアドッグス


『ヘイトフルエイト』(2015年、アメリカ)――167min
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
音楽:エンニオ・モリコーネ
撮影:ロバート・リチャードソン
出演者:サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンズ、デミアン・ビチル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、ブルース・ダーン、チャニング・テイタム

【点数】 ★★★★★★★★★☆/ 9.0点

※リアルタイム映画評

The hateful eight

新作が出ると毎回、劇場にわたしを通わせる監督・タランティーノ。
ジャンゴに続き、またまさかの西部劇。豪華キャストが集結し、アカデミー賞も3部門ノミネート、1部門受賞。88回アカデミー賞作曲賞受賞。タイトルはまさかのヘイトフルエイト。

8にずいぶんと意味を見出しているようだ、タランティーノ監督。さて、密室ミステリーと宣伝されているが、一体どんな映画なのか・・・。


◎あらすじ
雪が降りしきる中で馬を失った賞金稼ぎマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)は、同じ稼業であるジョン(カート・ラッセル)と彼が捕らえたデイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)を乗せた駅馬車に同乗する。途中で保安官を名乗るクリス(ウォルトン・ゴギンズ)を拾った馬車は、猛吹雪から避難するためにミニーの紳士洋品店へ。メキシコ人の店番ボブ(デミアン・ビチル)や怪しげな絞首刑執行人オズワルド(ティム・ロス)などの存在にジョンが強い警戒心を抱く中で、事件が起こる。
<Yahoo映画より引用>

冒頭から、もはやすごい。2016-03-07_124759
雪、馬車、泥臭い男たちの汚い言葉、顔のドアップ。
タランティーノが敬愛する、セルジオレオーネの世界が現実に戻ってきた気分だった。

まさかエンニオ・モリコーネの音楽とタランティーノ監督がタッグを組んで現代に蘇ることになるなんて。

サミュエル・L・ジャクソンとカート・ラッセル、この2人のやりとり、馬車の中での、顔面ドアップな会話、派手なアクションではなく洗練された表情と会話によって展開するパターン、すぐにタランティーノの世界へ引き込まれた。2016-03-07_124826

ずばり、言葉のセンスがすごく冴えている。2016-03-07_124621

マイケルマドセン演じるジョーゲージに対して、「自分のストーリーを書いている、ああ、あんたも今登場した」・・・のような一説、問答の一字一句が冴えている。Fuck, motherfucker, bitchなどのFワードな罵倒も含めて。

冗談のような饒舌な会話と、物語を刺すような絶叫のような笑い。

あとキーになるリンカーンの手紙だが、このフラグの出し方もずば抜けている。パルプフィクションの「ブツ」に匹敵している存在感あり。

おなじみのタバコ、レッドアップルも登場するし、かつてのファンにはたまらない。2016-03-07_124647

複数の登場人物と、その各々のストーリーが交錯して全然予想できない方向へ動くこの脚本の力はやはりすごい。どう転ぶかかなり読めない。

前作ジャンゴはおもしろいが、傑作とはわたしは思わなかった。その評価は正しかったかもしれない。

ジャンゴは、この作品を取るための予行演習だったのかもしれないと。黒澤の、『影武者』と『乱』のような関係で。後者の方が優れているように。

ジャンゴの方が娯楽性の高い意味では傑作だったかもしれないが、タランティーノ自信、本作を自分の最高傑作だと語っているように、本当にやりたかったのはこっちの方なのだろう。

8作目にして、デビュー作のレザボアドッグス的なサスペンス要素と、大好きな西部劇をミックスした作品を生み出した。
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ここまで自分が敬愛する監督の要素を集めて、先代の音楽を担当したモリコーネとも仕事ができて、自分の常連俳優を豪華に使い、残酷描写もマックス。まあヒットはしない赤字映画な匂いはプンプンするが…。特に日本では、密室ミステリーとか、マーケティングずれすぎだろと腹立ちます、日本版。167分と時間は短い。海外は187分あるっぽいので。

ここまで西部劇を舞台に、連続して2本も優れた作品を出してしまったら、もはやタランティーノがマカロニウェスタン的な映画を撮ることはないかもしれない。

167分の長さを全く感じない、すごい映画であったが、やりきってしまった残念さを同時に感じた。

kojiroh

『シン・シティ 復讐の女神』(2014年、アメリカ)―70点。遅すぎた続編、時間の残酷さを感じる傑作


『シン・シティ 復讐の女神』(2014年、アメリカ)―103min
監督:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
脚本:フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス、ウィリアム・モナハン
原作:フランク・ミラー『A Dame to Kill For』
出演:ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ジョシュ・ブローリン、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ロザリオ・ドーソン、ブルース・ウィリス、エヴァ・グリーン、パワーズ・ブース、デニス・ヘイスバート、レイ・リオッタmジェイミー・キング、クリストファー・ロイド、ジェイミー・チャン、ジェレミー・ピヴェン、クリストファー・メローニ、ジュノー・テンプル・・・etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.0点

映画革命だ!と騒がれた、2005年のシンシティ。

Sin City: A Dame to Kill For

9年ぶりの続編、新作。一部キャストは変更あるが、フランクミラーとロドリゲス監督の共同作品。予算は80億円近くかけた、ジェシカアルバに続き、豪華キャストな作品であるが・・・なんと50億以上の赤字をたたき出した失敗作であり、バッシングも厳しい。

前作のファンなのだが、筆者は劇場へ行くのを忘れてたのでレンタルで鑑賞。

◎あらすじ
場末のストリップバー“ケイディ”で踊るダンサーのナンシー。愛する者を奪われた悲しみを胸に、復讐の炎を燃やしていた。ケイディの常連客で、心優しき野獣マーヴは、そんな彼女をそっと見守り続けていた。一方、しがない私立探偵のドワイトは、自分を裏切った元恋人エヴァの魅力に抗えず、罠と気づきながらも彼女の計画に加担してしまう。そんな中、街を我が物顔で牛耳るナンシーの仇、ロアーク上院議員は、大胆不敵な流れ者のギャンブラー、ジョニーとの大勝負に興じていたが…。
<allcinema>

さて、モノクロの世界観は相変わらず、迫力あります。

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ただ、前作からあまり進化はしていないなあという所感。退化はしてないが。

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ずばり、面白いです。ミッキーロークもキャラが強くてかっこいい。

フランクミラーの台詞が前作と同様、冴えてる。この語り口はハードボイルドでしびれる。

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だが、前作とほとんどテンションは変わらない。シナリオはよくできており、エヴァグリーンと、その護衛のキャラなど楽しめるが、やはり前作とキャラが変わっていることがガッカリ。

ドワイトがジョッシュブローリンっていうのもダメ。クライブオーウェンでしょ、やっぱ。

一番は、ミホがデヴォン青木ではないこと。中国人になっててがっかりです。いや、前作を見てなかったらよかったんだけど。彼女の出産まで待てなかったのなあ。

ギャンブルシーンなど、随所に前作匹敵する冴えた演出はあるが、、

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9年という時間はちょっとあまりにも遅すぎた。

たいして進歩してないから、前作が前編で、近作が後編ってかんじですね。

でも十分に映画としては面白いです。70点ですが、前作の2~3年後でかつキャストが同じなら、80点以上の映画でした。

kojiroh

『ディパーテッド』(2006年、アメリカ)―85点、リメイク元を知らなければ超傑作クライム映画


『ディパーテッド』(2006年、アメリカ)―150min
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ウィリアム・モナハン
原作:オリジナル脚本(アラン・マック、フェリックス・チョン)
出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ、マーティン・シーン、レイ・ウィンストン、ヴェラ・ファーミガ、アレック・ボールドウィン・・・etc

【点数】 ★★★★★★★★☆/ 8.5点

第79回アカデミー賞作品賞受賞作品(外国映画のリメイク作品としては史上初)。
原題「The Departed」 =「分かたれたもの」転じて「体から離れた死者の魂」の意。

さて、数年前に見て、インファナルをあえてコピーする意味がないやんと思って、70点ぐらいの気持ちで留めておいたスコセッシ映画『ディパーテッド』。彼が始めてオスカーを取った記念作品。

ただ、昨今FBIを描いた『ブラックスキャンダル』が後悔されて、本作を思い出して鑑賞し直したら、非常によくできたリメイクかつ、演技陣も演出もキレがあって面白くて再評価するべく投稿。

◎あらすじ
 マサチューセッツ州ボストン。犯罪組織との繋がりを持つ自らの生い立ちと決別すべく警察官を志したビリー・コスティガン。一方、マフィアのボス、コステロによって育てられ、スパイとなるべく警察に送り込まれたコリン・サリバン。同じ警察学校に学んだ2人は、互いの存在を知らぬまま、共に優秀な成績で卒業する。やがて、コリンはマフィア撲滅の最前線に立つ特別捜査班に抜擢され、コステロを標的とした捜査活動に加わる。一方ビリーは、その優秀さを買われ、マフィアを内部から突き崩すべくコステロのもとへ潜入するという極秘任務を命じられるのだった。こうして、それぞれに緊張の二重生活を送るビリーとコリンだったが、ついに警察、マフィア双方ともに内通者の存在をかぎつけ、いよいよ2人は窮地に追い込まれていく…。
<allcinema>

スコセッシの描くマフィア映画の中では一番好きかな。グッドフェローズよりも個人的には傑作です。

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ディカプリオの熱演ももちろんいいが、注目すべきはジャック・ニコルソンとマークウォルバーグでしょう。

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マザーファっカーやカックサッカー等の言葉が汚いほど出る。ここまで「Fuck」に拘る理由がなんだろう、スコセッシが年配の大御所監督になればなるほどFuck映画を作っているというのが興味深い。

人間設定もアメリカ人流になっており、徹底的な合理主義の中で人間関係を広げてゆくさまが面白い。インファナルと違う映画としてみると、ものすごく面白い。

特にマッドデイモンの、泥臭い情というものがまるでなく、自分の利益をひたすら追求して狡賢く動く様がいいのだ。『アウトレイジ』でいうところの小日向と武のような。

突然始まる痛々しい暴力描写も多く、FBIという点で繋がってくるあたり、『ブラックスキャンダル』よりずっと先に描かれていただけで、元祖なのだなと。

特に、クイーナン警部の落下シーンなど、クライマックスに向けた盛り上がりは、インファナルとは違った形で展開されるが、脚色がよくできており、こちらも忘れられない印象的なシーンだ。

ヴェラファミーガの美しさも冴えており、インファナルよりも、女が1人に集約されており、その点はこの脚本はなかなかいいなと。

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***ネタバレ***

最後のどんでん返しのディグナムによりラストは、恐らくコスティガンが託したレターに意味があるのだろう。

自分の身にもしものことがあったとき、ディグナムに事の真相がすべてわたるように。

だから最後の告別式で、ビリーだけでなく、二人の男の行く末を分かっていてマドリンは悲壮な顔を浮かべていたのでは、と考えるのが妥当かなという、個人的な解釈です。

「続編は作りたくない」というスコセッシ監督が意図が合ったらしいが、インセプション的などんでん返しと、その解釈を鑑賞後に楽しめる、傑作です。もちろん、元祖インファナルの方が傑作ですが。(元祖を見た1年後ぐらいに見ると、きっと違った意味でのよさが再確認できるなと。連ちゃんして見るとコピーにしか見えなくなりがち)

kojiroh

『ブラックスキャンダル Black mass』(2015年、アメリカ)―75点。伝説の犯罪王の記録・暴力映画


『ブラックスキャンダル Black mass』(2015年、アメリカ)―122min
監督:スコット・クーパー
脚本:ジェズ・バターワース、マーク・マルーク
音楽:ジャンキーXL
撮影:マサノブ・タカヤナギ
原作 ディック・レイア、ジェラード・オニール『Black Mass: The True Story of an Unholy Alliance Between the FBI and the Irish Mob』
出演:ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートンベネディクト・カンバーバッチ、ケビン・ベーコン・・・etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.5点
※リアルタイム映画評

ジョニー・デップが、実在の伝説のギャング、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーを熱演し評判を呼んだ衝撃の実録犯罪ドラマ。

共演はジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ。
監督は「クレイジー・ハート」「ファーナス/訣別の朝」のスコット・クーパー。

キャッチーな予告編で面白そうだと思い、劇場で鑑賞した。

◎あらすじ
1975年、サウスボストン。アイリッシュ系ギャングのボス、ジェームズ・バルジャーは、イタリア系マフィアと激しい抗争を繰り広げていた。一方、弟のビリーは、州の有力政治家として活躍していた。そこに、バルジャーの幼なじみジョン・コノリーがFBI捜査官となって戻ってきた。折しもFBIはイタリア系マフィアの掃討を目標に掲げており、功名心にはやるコノリーは、バルジャーにある提案を持ちかける。それは、バルジャーがFBIの情報屋となり敵の情報を流す代わりに、FBIは彼の犯罪を見逃す、という驚愕の密約だったのだが…。
<allcinema>

冒頭から驚いた。いきなりの暴力。しかもドアップ。2016-02-02_214434
この撮影が独特だなと思ったら、日本人のマサノブ・タカヤナギの撮影だったことを知る。これは冴えている。

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マーケティングの関係か、ある程度キャッチーな宣伝がされているが、商業的な映画ではなく、かなりハードな内容。暴力も・・・。

基本的に、あまりにも闇が強い映画である。
だが本作のドアップの告白から始める悪い男たちの迫力はスクリーンで見ると舌を巻いた。

突然行われる、サイコパスな犯罪者・ジミー。

とにかくジミー、ジミー、ジミーである。ジョニーデップがこんな役柄をやるんだなと関心した。

ジョンコナリー演じる、ノエルの狡賢く立ち回る姿も本当に誰も彼も深い闇を持ち、悪魔が憑いているような犯罪劇をなしてゆく。あっというまに消される人々。

ともかく、犯罪王がいかにして生まれたかを、具体的に描いており、彼の家族との内面から、外面まで・・・FBIの保障プログラムなど、ギャング・警察・FBIの関係など、『ディパーテッド』を思い出す内容。

後々知るが、ディパーテッドのコステロはジミーがモデルになっていたとのこと。どうりでどこかで観たようなキャラクターだなと

ギャングとFBI。アメリカ社会のシークレット、スキャンダル。日本人が観てもしかし、いちまちピンと来ないもするが、その辺の知識がある人がみるとかなり楽しめると思う。

全般的に個人なナ関係と陰謀が渦巻き、スピード感溢れる。後半の闇に満ちたジミーの姿は、本当の迫力があり、『グッドフェローズ』のジョー・ペシに並ぶ迫力があった。特にモリスとの食事のシーンのコネタ。むしろジョーペシは実在するジミーから影響を受けたあのグッドフェローズの食事の名シーンが生まれたのかもなと思ったほど。

ともかく、グッドフェローズとディパーテッドをみた人なら、似たものを感じるはずです。

個人的に楽しめましたが、重すぎるので、映画としては70点というとこだが、伝説の犯罪王のドキュメントとして、記録映画としての本作の評価で+0.5点ってとこで。

ただギャング映画としてなら、ディパーテッドの方が先を言っていたわけで、既視感を覚える部分も。

kojiroh

『ブラッド・ダイアモンド』(2006年、アメリカ)―75点。社会派スペクタクル・TIA&ダイヤモンドビジネス


『ブラッドダイアモンド』(2006年、アメリカ)―143min
監督:エドワード・ズウィック
脚本:チャールズ・リーヴィット
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジャイモン・フンスー、ジェニファー・コネリー・・・etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆/ 8.0点

2006年の作品。
監督は「ラスト サムライ」のエドワード・ズウィック。
アカデミー賞に5部門ノミネート。

レオナルド・ディカプリオ主演。アフリカのシエラレオネ共和国での内戦(1991年 – 2002年)を描いた、ダイヤモンド業界の暗部に光を当てた大作。

◎あらすじ
激しい内戦が続く90年代のアフリカ、シエラレオネ。愛する家族とつましくも満ち足りた生活を送る漁師ソロモン。しかしある日、反政府軍RUFが襲撃、ソロモンは家族と引き離され、ダイヤモンド採掘場で強制労働を強いられる。そんな中、彼は大粒のピンク・ダイヤを発見、その直後に起きた政府軍による来襲の混乱に紛れてダイヤを秘密の場所に隠すのだった。一方、ダイヤの密輸に手を染める元傭兵ダニーはある時、密輸に失敗し投獄される羽目に。すると、その刑務所にはソロモンも収容されていた。そして、彼が巨大ピンク・ダイヤを見つけ隠していることを耳にしたダニーは釈放後、ソロモンも出所させ、家族捜しに協力する代わりにダイヤの隠し場所を明かすよう迫る。また、アメリカ人女性ジャーナリスト、マディーに対しても、彼女が追っている武装組織の資金源“ブラッド・ダイヤモンド”の実態に関する情報をエサに、自分たちへの協力を取り付ける。こうして3人は、それぞれの思惑を胸に、ピンク・ダイヤを目指す危険な道へと進んで行くのだが…。
<allcinema>

ダニー・アーチャー、ソロモン、マディー。3人の熱演が光る。

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制作費1億ドルの大作。
その割には多くの社会問題がちりばめられ、メッセージ性の高い作品で驚いた。ダイヤビジネスの陰謀から、裏切り、偽善的なジャーナリズムも含め、最後までどう転ぶか読めない展開で、サスペンスアクションとして非常によくできていた。

ダイヤであったり、金に目がくらむようなものが、人間を闇へと誘っていく・・・その象徴としてのアフリカのダイアモンド。裏にある供給量を絞って価格を吊り上げる的なビジネス面も垣間見れて、興味深かった。

TIA―This is Africa

助演のジャイモン・フンスーの演技が特に光るが、みんないい。

それにしても、レオナルドディカプリオという俳優は、近年の重要な映画に驚くほど沢山出演しているなと。この2006年はディパーテッドで演技の新境地を見せたこともあり、記念すべき転換期だったのかもしれない。

タイタニックから始まり、アビエイター、インセプション、ウルフオブウォールストリート、ジャンゴ・・・レオ様はダーティーな役を演じ始めてからよくなった気がする。

さて、テーマ的な社会性や重さもあって、あまりもてはやされることもない一作だが、『ホテルルワンダ』に並んで、アフリカ系社会映画として再評価されるべき一作だと思いました。

kojiroh

『エリジウム』(2013年、アメリカ)―70点、第9地区に次ぐ、格差社会近未来SF


『エリジウム』(2013年、アメリカ)―102min
監督:ニール・ブロムカンプ
脚本:ニール・ブロムカンプ
出演:マット・デイモン、ジョディ・フォスター、シャールト・コプリー、ヴァグネル・モーラ、アリシー・ブラガ・・・etc

【点数】 ★★★★★★★☆☆☆/ 7.0点

『第九地区』で素晴らしいデビューをした、鬼才二ール・プロムカンプ監督による、1億1500万ドルの制作費をかけて、豪華キャストで映画化された一作。

絶賛する人とクソ映画だという人で分かれる作品、はたして筆者は・・・。

◎あらすじ
2154年。人口増加と環境破壊で荒廃が進む地球。その一方、一握りの富裕層だけは、400キロ上空に浮かぶスペース・コロニー“エリジウム”で何不自由ない暮らしを送っていた。そこには、どんな病気も一瞬で完治する特殊な医療ポッドがあり、美しく健康な人生を謳歌することが出来た。そんなエリジウムを頭上に臨みながら地上で暮らす男マックスは、ロボットの組み立て工場で過酷な労働に従事していた。ある時彼は、工場で事故に遭い、余命5日と宣告されてしまう。生き延びるためにはエリジウムで治療する以外に道はない。そこでマックスはレジスタンス組織と接触し、決死の覚悟でエリジウムへの潜入を図る。ところが、そんな彼の前に、一切の密入国を冷酷非情に取り締まる女防衛長官デラコートが立ちはだかる。
<allcinema>

百年以上後の未来。
世界全体がインドのようになったしまった近未来。
ロボットに管理される人間社会。
経費としてしか考えられない人命、富裕層に重要な株価・・・エンタメ映画であるが、第九地区に続き、メッセージ性感じて、個人的には楽しめました。

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前作で主人公ビンスを演じたシャールト・コプリーが、今回は悪役へ・・・なかなかいい味だしてたなと。ブロムカンブ監督との名コンビっぷりを感じる。
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こんな役どころでジョディーフォスターとか、豪華すぎて驚きました。ブロムカンプもすっかり巨匠っすね。
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これだけ予算をかけた娯楽映画であるが、メッセージ性が強い部分を筆者は評価したい。

・誰しも1つの使命を持って生まれてくる
・万能医療が確立した富裕層エリアがある近未来=高額医療社会であるアメリカの格差社会の象徴
・超格差社会をインドのような底辺社会の人間が革命を起こす

つまり、SF映画という枠を当して、アフリカ出身のブロムカンプ監督は、痛烈な皮肉としてメッセージを発信している点が、個人的に評価過ぎべき、見るべき映画として考えることができる。

冒頭からお告げのようなささやきをする女性、インドのような社会で荒んでゆく主人公、非人道的な労働と犯罪、ロボットによって管理される中でも、追い込まれて最後の挑戦でエリジウムへ――こうしたフローはメッセージ性があり秀逸だなと。

ある種、人類への警告としての映画とも見れて、時代はこのマットデイモンのような救世主が必要なのかもしれない。

ただ、完成度や奇抜な発想などの面で、『第9地区』には及びませんが、見る価値ある一作だと思いました。

kojiroh

『コンスタンティン』(2005年、米=独)―85点。オカルトサスペンスアクション傑作


『コンスタンティン』(2005年、米=独)―121min
監督:フランシス・ローレンス
脚本:ケヴィン・ブロドビン、フランク・A・カペロ
原作:ジェイミー・デラノ、ガース・エニス
出演:キアヌ・リーブス、レイチェル・ワイズ・・・etc
【点数】 ★★★★★★★★☆/ 8.5点

昨今、オカルト思想にはまっている筆者は、霊的世界を表現した映画を見ることにした。

さて、「マトリックス」のキアヌ・リーヴス主演のオカルト・サスペンス・アクション。監督は当時新人のフランシス・ローレンス。

◎あらすじ
異界に属する者を見分けることができる特殊な能力を持つ孤独な男、コンスタンティン。彼はその能力を使い、人間界に侵食しようとする悪を退治し地獄へと送り返すため戦い続けていた。一方、ロサンジェルス市警の女刑事アンジェラは、双子の妹イザベルが謎の飛び降り自殺を遂げた事実を受け入れることが出来ず、真相を究明しようと独自の調査を始めていた。やがて、アンジェラはコンスタンティンに接触を図る。世界の異変を敏感に感じ取っていたコンスタンティンは、アンジェラの話が関係していると思い、イザベルの自殺の謎を解くため一緒に行動を開始するのだが…。
<allcinema>

ずばり、普通のサスペンス映画として見ても、かなり面白かった。

エクソシストの派手なアクション映画、のような。

霊能力者と悪魔と、その巨大な陰謀を追う、的な。
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ずばり、これはかなり現実世界と違った異世界系の描写もあり、純粋に面白いだけでなく、天国と地獄、輪廻転生の描写など、キリスト教の世界を描いていて、すごい映画だと思った。

細かい描写で見所が多い。

・霊的能力の高い「猫」
・すべての世界とつながる「水」
・硫黄の匂いがする、霊
・自殺と大罪=地獄行き
・輪廻転生、自己犠牲サクリファイによる魂の昇華

他にも色々とあるが、日本ではヒットしなそうだが、キリスト教的な宗教社会を的確に描いており、スペクタクルアクションの要素もありつつ、さまざまな示唆があり、ある意味で本作は奇跡的な一作だなと。

ジョン・コンスタンティン――そこから始まる世界と魂の救済の物語であり、タバコと肺がん、さまざまな闇と葛藤しつつ、光の方向へ向うキアヌ・リーブスの透明感ある存在感が素敵でした。

救世主シャーマンとしてのキアヌ、自暴自棄になりつつ戦う彼のダークヒーロー感がいい。

マトリックスより、こちらの方が筆者は好きです。

現在、ドラマも始まったようで、未定であるが、コンスタンティン2にも期待したいところ。

kojiroh